内部牽制について

会社規模が大きくなれば、それだけ目が届かないところが増えていきます。
私も、10年以上の調査経験の中で、税務調査中に従業員の横領を把握したことは何度もあります。
では、横領されやすい会社はどのような体制であったかについて、今回は私が経験した中で代表的な2つを記載していきます。
1、施工部門と購買部門が組織上で同じ部内に属している。
これは主に建設業に関することなのですが、施工部門の中に購買部門が存在してしまうと、最終決裁者が施工部門の部長であることや、施工部門出身の者が購買部門の担当になることから、購買部門が施工部門の言いなりになり、内部牽制が機能しなくなります。
その結果、現場監督は自身が懇意にしている下請業者や仕入先を利用することが可能となります。これは、相見積もりの作成も同様に懇意にしている別の下請業者に依頼することで、相見積もりが機能しなくすることが可能となるためです。
2、役席者の異動がない
国税職員は、数年に一度は人事異動の対象になり、同じ税務署に定年まで勤め続けるということはありません。これは、国税職員の不正を防止するための対策の一つなのですが、ずっと同じところに居続けると、特定のポストになった際に、例えば「意図的にAという会社には税務調査に入らないようにする。」といった不正を行い、見返りを求めるということが可能になるからです。
これは民間の会社員でも同様で、ある程度のポストになった際に、異動が全くないと、下請先や、下請になりたい会社等から過剰な接待が与えられたり、下請先を利用した不正を持ちかけやすくなります。
この2つは、企業を大きくしていく際には注意すべき点かと思いますので、一度自身の会社の体制を見てみてください。
ほか、どのような組織作りをしていけば内部牽制を高められるかは、そういったことに詳しい専門家等のアドバイスを頂くと良いかと思います。もちろんご自身の税理士に伺ってみるのも良いのではないでしょうか。
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